Interview: Hiroshi Utsumi, Makoto Osaki, Motoshi Takabe (2015-05-28) by CNET Japan

From Sega Retro

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This is an unaltered copy of an interview of Hiroshi Utsumi, Makoto Osaki, Motoshi Takabe, for use as a primary source on Sega Retro. Please do not edit the contents below.
Language: Japanese
Original source: CNET Japan

Recorded after an event in Sega Akihabara 3-Goukan, promoting the release of Hatsune Miku: Project Mirai DX. CNET interview Hiroshi Utsumi, general producer of the SEGA feat. HATSUNE MIKU Project, Makoto Osaki, this game's producer, and Motoshi Takabe, the game's director, about its development.


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――まずは発売を迎えた率直な心境をお聞かせください。
内海氏:海外向けローカライズ版として企画していたものを、日本でも販売することになったのは、ユーザーのみなさんから要望があったからこそなので、とても感慨深いです。

大崎氏:ローカライズ版の企画が出てきた時点でも、それは海外のファンの方が求めてくださったからなのでうれしかったんです。PVをねんどろいどデザインのキャラクターにモデルチェンジすることは既定路線だったんですけど、気がついたら開発の現場が「そこまでやるの?」というぐらいいろいろと手を加えていて。現場の裁量でちゃんとまとめ上げた楽しいゲームソフトというのはなかなかないので、それがみなさんに伝わればと思います。

高部氏:収録楽曲で新曲が1曲しか追加されてないので(※本作の収録楽曲は48曲で、そのうち47曲は初音ミク Project mirai 2で収録しているものと同じ楽曲)、外側から見るとそれほど大きく変わったようには見えないのかもしれませんが、開発現場の立場からすると「これが出来上がったら、いつ死んでもいい」というぐらい、PVなどに魂を込めて作り上げたものなので、そこにかけた労力と時間が、商品として実を結んだことがうれしく思います。

――本作でパワーアップしたところはどこでしょうか。
内海氏:プロデュースする立場として、本作はほぼほぼ現場の判断に任せていました。なので、出来上がったものを遊んでみると「こんなの入っていたの?」というぐらいに驚きの連続でした。文字にできない驚く感覚といいますか、おもちゃ箱みたいないろんなものが入っているバラエティ感が“でらっくす”なのではないかと。

大崎氏:特筆するところといえばPVが変わっているのはお話していますが、譜面も変わっています。譜面はPVや絵の雰囲気にあわせるというルールがありますので。シリーズで積み重ねた経験もありますから、ブラッシュアップもされていてPVを見ているだけでも楽しいですね。譜面の難しさというのも連打させるというよりも、頭のパズル的な難しさなので、遊んでいくと気持ちいい譜面になっていると思います。

高部氏:まずは新規で作り直したPVですね。もとになっている映像はみなさんが親しんで見続けられてきたものですから、あくまでも原作たる映像のよかったところや雰囲気をリスペクトしつつ、3Dのねんどろいどデザインで表現するところにこだわりを持って制作しました。そしてプレイヤー自身がお着替えさせたキャラクターたちを好きに配置することもできますので、楽しみ方が増えたと思います。

 もうひとつ、キャラクターと対戦できるミニゲームとして「ミックリバーシ」を新規に追加しています。機械的に指すのではなくて、窓の向こうにいるキャラクターが腕を伸ばして、下画面の盤面に指してきているようなイメージにこだわりました。キャラクターの立ち位置やアングルなどを1ピクセル単位で調整したものなので、生き生きとした対戦が楽しめるかなと思います。こんなゴージャスなミニゲームを入れたというところも“でらっくす”かなと思います。

 追加で、Miiverseで画面写真が送れるようになってます。スクリーンショットを撮る楽しみが2倍、3倍にもなって、人に見せる楽しみもできているかと思います。

――今後の展開についてはいかがでしょうか。

記念撮影会でいろんなポーズをとって楽しませていたミクダヨー

内海氏:まず初音ミク Project miraiシリーズは本作で一段落、いったんお休みをいただきます。開発チームは新しい企画に取り組むべく、準備に入ります。それが初音ミクに関係したものになるかは、いろんな構想を練っている状態です。このシリーズでファンになった低年齢層に向けたアプローチができたらいいなと。

大崎氏:私たちの開発チームというのは、もともと「バーチャファイター」シリーズを作っていた部署なんですね。それとこのシリーズをプレイしている年齢層や性別の割合が違うんです。そういう層に向けたゲーム作りで見えてきたところもありますし、開発スタッフにも子どもがいて、その年齢になっているという状況もあります。視野が広がったというのは事実なので、それを生かしたゲームを作りたいですね。

――最後にメッセージをお願いします。
高部氏:このプロジェクトに関しては、ボカロカルチャーと似ている感覚を持っています。こちらが作ったものを一方的に提供するのではなく、常に対話しながらやってきたと思っていて、誰かが作ったというよりはみんなで作ったという言葉が相応しいタイトルになったと思います。集大成として全てを出しきったという感触がありますので、常にバッグの中に入れてもらって、いろんなところにミクさんたちを連れていってくれたら嬉しいなと思います。

大崎氏:2010年のころに「3DSで何か初音ミクのゲームを作って」と、いきなり話があったのがこのシリーズのそもそものきっかけなんです。そのときはどうしようかと思って。キャラクターもいろいろと試行錯誤した結果、ねんどろいどに落ち着いたんです。ファンのみなさんの支持がなければ続きが出せませんので、1作目から支えてくださったファンの方があってこそのシリーズですし、ありがたいことです。

 内容面も私はいろいろと口を出す方なのですが、「2」以降は知らない仕様が多いぐらい現場任せの状態で、それでうまくいくというのはとても素晴らしいことでプロデュース的にも本当によかったです。シリーズはいったんお休みにはなりますが、本作は3年持ってて遊べるタイトルになってますので、ご愛顧いただけたらと思います。

内海氏:プロジェクトを立ちあげてからいろいろな試行錯誤をして、話し合いもたくさんしました。いろいろな意見を交換する時間がたくさんあったことがよかったと思いますし、非常に完成度の高いタイトルになりました。ひとつの完成形というか集大成というかたちでリリースさせていただいたので、新しく初音ミクのファンになった方々に薦めていただいて仲間を増やしていただければと。このシリーズは今までのゲームタイトルとは違って、1年後のクリスマスに需要が高まるようなタイトルですので、末永く愛していただけたらと思います。