Press release: 1994-08-15:Shisetsu-nai Inshoku Tenpo Shirīzu 'Joiporisu' 120 Man Hito o Shūkyaku e
From Sega Retro
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施設内飲食店舗シリーズ 「ジョイポリス」120万人を集客へ わが国はもちろんのこと、今や世界のアミューズメントビジネスのリーディングカンパニーとしての存在の(株)セガ・エンタープライゼス(本社・東京、中山隼雄社長)が、7月20日、横浜・新山下に最先端技術を駆使した“インターラクティブ(双方向)エンターティメント”をキーコンセプトにした複合タイプの、アミューズメントテーマパーク「ジョイポリス」(JOY POLIS)をオープンした。 これは今年4月、大阪・南港のアジア太平洋トレードセンター(ATC)にオープンしたセガ「ガルボ」に続く、最新ハイテク技術のアミューズメント施設で、飲食・カラオケ・雑貨などの施設をミックス、初年度入場者見込み一二〇万人、年間売上げはアミューズメント三六億円、飲食五〇億円を目標に立てている。 施設データ ・名称=セガ・アミューズメントテーマパーク「ジョイポリス」(JOY POLIS) ・事業主体=(株)セガ・エンタープライゼス ・開業=一九九四年7月20日 ・所在地=横浜市中区新山下一‐一四‐一八 ・敷地面積=三六二〇坪 ・テーマパーク棟延床面積=二五〇〇坪 ・テーマパーク棟内付帯施設=ファストフード&ドリンク「カフェブランカ」、キャラクターショップ「セガソニック&ティルス」 ・敷地内付帯施設=〈レストラン〉ビアレストラン「聘珍楼」、ドライブスルー「マクドナルド新山下ジョイポリス店」、ハンバーガーサテライトショップ「マクドナルド新山下サテライト店」、スパゲティ&ピザ「ジョリーパスタ」 ・総投資額=七〇億円 ・年間入場者数見込(初年度)=一二〇万人 ・営業時間=午前10時~午後12時(無休) ・年間売上げ目標=テーマパーク三六億円、レストラン五〇億円 ・商圏人口=五〇km圏約二〇〇〇万人 横浜は山下公園の近接地。「港の見える丘公園」の北側の国道三五七号線、車であれば高速神奈川三号線新山下ランプからは二分ほどの至近距離だ。 海運倉庫の跡地約三六〇〇坪を再開発しての施設展開で、施設は「ジョイポリス」のテーマパーク棟、レストラン棟など全天候型施設六棟から成っている。 延床面積二五〇〇坪で、テーマパーク棟にはバーチャル・リアリティ(仮想現実感/VR)などの最新技術を導入した参加体験型のアトラクション七機種のほか、体感シュミレーションゲームやビデオ、スポーツ、メダル、カーニバルゲームなど二〇〇台以上のアミューズメントマシンを展開している。 とくにこれらのマシン群にあって注目されるのは、「ヘッド・マウンテッド・ディスプレイ」(HMD)だ。これは世界初の多人数参加型モーションライド・アトラクション「VR‐1」で、今回のジョイポリスが最初の公開だ。 これは3DCG(三次元コンピューター・グラフィックス)によるバーチャル・リアリティで、プレイヤーが右を向けば右方向の風景が、上を向けば上方向の風景が見えるというように、三六〇度全方位の視野が映像化され、しかもモーションワイドと連動して文字どおりに“現実体感”できるというシステムのものだ。 映像はビーム砲を使って襲ってくる敵を次々と倒していくという“スペース・ウォー”で、スリルとスピード感がプレイヤーをエキサイトさせるというシーン展開だ。 飲食店舗はテーマパーク棟内と屋外(レストラン棟)での展開になるが、これはハンバーガーチェーンのマクドナルド(同時オープン二店)をはじめ、中国料理とビアレストランの聘珍楼、スパゲティとピザのジョリーパスタ、クロワッサンのカフェブランカなど五店舗で、カフェブランカを除けば“フリースタンディング”の出店形態であるので、一般のドライブ客の集客も可能にしている。 しかし、駐車場のキャパシティが三〇〇台と小さいこと、有料であることから、土・日などは駐車待ちで車が収容し切れないほか、敬遠される面もあり、ドライブ客の利便性を増し、集客力を高めていくためにはこの点が改善すべきもっとも大きな課題のようだ。 「まだオープンして間もないので断定的なことはいえませんが、曜日や時間帯によっては一時間から二時間待ちというケースもありますので、客が逃げていく場合もあるようです。駐車場のキャパシティをスケールアップしていただければ、もっと集客力が増すのではと考えています」(聘珍楼)。 年間入場者数一二〇万人を見込むとすれば、一ヵ月一〇万人で、一日平均約三三〇〇人。車一台で四人が来場すれば、一回三回転でマキシマムということだが、現実の施設利用はカップルが主体ということであるので、単純に考えればいまの倍くらいのパーキング・キャパシティは必要のようだ。 ◆「マクドナルド」 イベント広場に面したテークアウトオンリー(一〇坪)の店と、イートイン(四二坪、五〇席)とドライブスルーの機能を備えた通常タイプの店の同時オープンだ。 ジョイポリス施設内での出店だが、テークアウトオンリーのサテライトショップは、ハンバーガー二一〇円、チーズバーガー二四〇円、ダブルバーガー三〇〇円、ダブルチーズバーガー三五〇円など限定メニューであるほか、物理的にも離れていること、またドライブスルー機能の店は、国道三五七号線に面してフリースタンディングの出店形態にあるので、バッティングすることはない。 むしろマックのハンバーガーファンを広角度で吸引するという出店形態だ。 客層は一〇~二〇代のヤングからファミリー客まで、マックの商品訴求力と集客力はいまさら説明するまでもないが、マクドナルドとしてもアミューズメントテーマパークの出店は初めてのケースで、今後の推移が注目されるところだ。 ◆「聘珍楼」 地元横浜の中華街に本店を構える老舗聘珍楼の新業態だ。アミューズメント施設での出店というだけに、スチールとガラスを多用した店舗で、従来の聘珍楼のイメージとはかけ離れた店づくりだ。 店舗面積二二五坪、客席三〇〇席の大型店で、個室三部屋ほか、バールームを内包するパーティー対応のフロアレイアウトになっている。 店の運営は手軽な飲茶点心類から本格的な広東料理まで(グランドメニュー一〇〇品)、“モルツビール”が楽しめるというコンセプトだが、料理はランチやコース料理も提供しており、多様な飲食ニーズに対応している。 価格は飲茶点心五〇〇円~、一品料理六〇〇円~、ランチメニュー七八〇円~、コース料理(一人)三〇〇〇円~。 アルコールはモルツ四五〇円、特別限定醸造五五〇円、麦酒カクテル六〇〇円、白角ウイスキー四〇〇円など。 客単価は二五〇〇~二六〇〇円、月商三五〇〇万円を設定している。 ◆「カフェブランカ」 東日本旅客鉄道(株)一〇〇%出資の子会社(株)ジェイアール東日本レストランの直営店。 店舗面積九一坪、客席数一六六席。ジョイポリスのテーマパーク棟一階での出店で、唯一のビルイン店舗。このため、入場料(大人五〇〇円、小人三〇〇円)を払わなければ、店が利用できないという不便さがある。 「アフリカ北部の砂漠のオアシス」をデザインコンセプトとしているだけに、白木のインテリアやグリーンが、リゾートホテルのカフェをイメージさせ、文字どおりに施設内のオアシスといった雰囲気を訴求している。 メニューは店で焼くクロワッサンのサンドイッチやミートサンドイッチ類、ピタブレッド、ピザなど四二アイテム。単価は三〇〇~五〇〇円前後。 フードメニューに加えては、ビールやカクテル類(四〇〇~五〇〇円)などアルコールも揃えている。客単価は五〇〇~六〇〇円前後。売上げ目標は明らかでないが、坪売上げ一日一万円とみて、初年度の年間売上げ三億円前後と推計できる。 ◆「ジョリーパスタ」 ジョイポリス入口およびイベント広場前に位置していること、さらに国道三五七号線に面していることから、ドライブ客の目にもつきやすく、立地的には恵まれている。 しかも、ジョリーパスタは横浜・金沢地区で五店舗を出店しているので、十分に知名度があり、その面でも集客力が期待できる。 この店はファミリーレストラン「サンデーサン」(全国約二〇〇店)の経営で、すでに三七店をチェーン化しており、独自の「ノウハウ」を確立している。 ジョイポリスでの出店は三八店舗目で、アミューズメント施設の出店は今回が初めてのケースだ。 店舗面積五〇坪、客席数六四席。総ガラス張の明るい店で、シックなインテリアの中にパスタの店らしくカジュアルな雰囲気が漂っている。 メニューはスパゲティ四四種、ピザ一三種、デザート一一種、ドリンク二〇種など。代表的なメニューは、タラコと明太子おろしスパゲティ七八〇円、森の木の子ソーススパゲティ八三〇円、特製スップリ(ライスコロッケ)三〇〇円、ジョリーパスタ特製ピッツア八八〇円、海の幸ドリア九三〇円など。 客層は日中がジョイポリスに来館するファミリーやグループ、近くの会社関係の人。夜はカップルや女性グループが主流(九割)になり、ドライブ客の“デートコース”としての使われ方になる。 客単価一一〇〇円、売上げは平日五〇万円、土曜六〇万円、日曜七〇万円という水準で、目標どおりの成果を出している(中沢店長)。